アンテナの動作レベル

29年1月の問題に、アンテナ利得\(P\)が10 で、電圧定在比\(S\)が1.5のアンテナの動作利得\(P_{w}\)を求めよという問題があった。公式がうろ覚えで、
$$ P_{w}=\frac{○S}{(1+S)^{2}}P$$
までは覚えていたが、○の数値が2か4か迷った。
あとは選択肢で決めようとしたが、2のときは4.8で、4のときは9.6、どちらも回答の選択肢にある。くそー!
しかし、経験的に、実際のアンテナの電圧定在波比が1.5で、4.8まで落ちないだろうと4にしたら正解。
実際のアンテナいじっていてよかった(笑)

無限に続く回路の合成抵抗

平成28年7月期のA-5問題が面白い。

上の図のような無限に続く回路の合成抵抗を求めろという問題だ。R1が100ΩでR2が39Ωだという。数学が好きな人間にとっては、無限と聞くとドキドキする。

私がやった結局解けなかった方法は、まず、下の図のように回路の縮約をする。すなわち、一組のR1とR2より向こうの合成抵抗を \(R^{n+1}_{ab}\)として、その手前の\(R^{n}_{ab}\)を求め、それを漸化式にして一般解を求め、nを無限大にすれば求まるはずだという思いだった。その漸化式は簡単に求まる。

$$R^{n}_{ab}=R_{1}+\frac{R_{2}R^{n+1}_{ab}}{R_{2}+R^{n+1}_{ab}}$$

が求める漸化式だ。しかし、かなりの時間を費やして、この漸化式の一般解が求められないか悩んだが、結局ダメだった。難解すぎる。

諦めて、吉川先生の回答をみた。すると、無限に続くから、\(R^{n}_{ab}=R^{n+1}_{ab}\)として求めればいいという。たしかに、この数列が収束すれば、それが言える。その方法で解くと、

$$R_{ab}=R_{1}+\frac{R_{2}R_{ab}}{R_{2}+R_{ab}}$$

を \(R_{ab}\)の二次式として解けばいい。吉川先生の解には、二次方程式の根の公式を求める解があった。それでいいのだが、数値を入れると、因数分解ができて、

$$(R_{ab}-130)(R_{ab}+30)=0$$

となり、抵抗が-30Ωはありえないので、130Ωになる。

今は時間がないが、いつかこの一般解を求めたい。あるいは、この記事をご覧になった方で、解けるかたがいたら教えて欲しい。

尖鋭度Qと半値幅

絶対覚えようと思っていた簡単な公式が出てこなかった時の悔しさといったら。これが出てこずに、思わず公式集を机の上に投げ出した。罰としてここに書いておく。見たり書いたりするだけじゃダメなのだ。公式を暗唱する癖をつけておかないといけないと思った。

【直列共振回路】
$$ Q=\frac{\omega L}{R}=\frac{1}{\omega RC} \qquad B=\frac{f}{Q} $$

【並列共振回路】
$$ Q=\frac{R}{\omega L}=\omega RC \qquad B=\frac{f}{Q} $$

並列と直列では、\(Q\)は逆数になり、半値幅は同じだ。

パラボラアンテナ

平成27年7月期 A-12問題

パラボラアンテナの局面は、円の一部ではないことが大前提。図で騙されない。
パラボラアンテナの局面は放物線の一部で、焦点の座標をx軸状のfとしたときに、
$$ y^{2}=4fx $$
である。

そこは理論的には面白い問題であるが、ここではスルーする。

この問題の最初の選択肢の答えが、

$$ \tan \frac{\theta}{4}=\frac{D}{4f}$$

これについては、Ken Chessさんの動画で、わかりやすく解説されている。

レーダー方程式

レーダー方程式は、無線工学Aの領域だが、導出過程も含めて、無線工学Bと深い関係を持っている。

パルスレーダーの送信尖頭電力\(P_{T}\)をすると、対象物体の位置における電力束密度は、
$$ W_{R}=\frac{P_{T}G}{4\pi R^{2}} \qquad [W/m^{2}] $$

この式、意味としてはわかりやすい、送信電力がアンテナを通って四方に広がったのが分子で、距離Rの位置における球の表面積が分母だから、電力束密度になる。この式は、無線工学Bにおいて大事な公式である、フリスの伝達公式にも出てくる。ある意味当然だ。きっちり覚えておくべきだ。

物体の有効反射断面積を\(\sigma\)とすると、物体から反射される電力は、
$$P_{S}=\sigma W_{R}$$
となる。これは公式として頭に入れておくべきだ。難しくはない。

この反射電力はまた周囲に広がっていくので、元に戻った地点、距離Rの地点における電力束密度は、球の面積を使って、前と同様に次のように計算される。
$$ W_{T}=\frac{\sigma W_{R}}{4\pi R^{2}} $$
ここで、アンテナの実効面積を\(A_{e}\)とすると、受信点における電力\(P_{R}\)は、
$$P_{R}=\frac{\sigma A_{e}W_{R}}{4\pi R^{2}}=\frac{\sigma A_{e}}{4\pi R^{2}}\times \frac{P_{T}G}{4\pi R^{2}}=\frac{\sigma P_{T}GA_{e}}{(4\pi R^{2})^{2}} $$
まず、ここまでは覚えやすい。これ自体を距離\(R\)で解いたものが、レーダー方程式だ。
$$ R=\left( \frac{P_{T}G\sigma A_{e}}{4^{2}\pi^{2} P_{R}} \right)^{\frac{1}{4}}$$
ただ、この解いた式を覚えるのは、4乗根が出てきていたりして、逆に覚えにくいのだ。

さらに、ここではアンテナ実効面積をそのままにしているが、これも入れた式が公式集には出ている。ただ、無線工学Aの問題では、アンテナの実効面積そのものが数値で与えられている問題がある(アンテナの実効面積は無線工学Bの領域だという配慮からかもしれない)。その場合は、上の式で答えが出てくるのだ。以下は必要なくなる。

アンテナの実効面積は、等方性アンテナの場合、
$$A_{e}=\frac{\lambda^{2}}{4\pi}$$
だが、実際上は使われないので、これを基準にした絶対利得\(G\)のアンテナを考えると、その実効面積は、
$$A_{e}=\frac{\lambda^{2}G}{4\pi}$$
となり、これを先のレーダー方程式に入れたものが公式集 p.140に出ている。ただ、レーダー方程式は先の式の導出過程として覚えておいて、アンテナの実効面積は、別公式として覚えておくのが良いと思う。

発振回路の発振条件

発振条件は、リアクタンスX1とX2の符号が同じ(誘導性か容量性)で、X2とX3の符号が異なること。X2が誘導性の場合、ハートレー発振回路。容量性の場合、コルピッツ発振回路。水晶振動子は誘導性とみる。数式的条件。

$$ \frac{h_{fe}X_{2}}{X_{1}}>1 \qquad  X_{1}+X_{2}=-X_{3}$$

電波法施工規則25条(カウンターポイズ問題)

第二十五条 送信設備の空中線、給電線若しくはカウンターポイズであつて高圧電気を通ずるものは、その高さが人の歩行その他起居する平面から二・五メートル以上のものでなければならない。但し、左の各号の場合は、この限りでない。
一 二・五メートルに満たない高さの部分が、人体に容易にふれない構造である場合又は人体が容易にふれない位置にある場合
二 移動局であつて、その移動体の構造上困難であり、且つ、無線従事者以外の者が出入しない場所にある場合

カウンターポイズ::地面よりも高いところに広く導線を広げて、大地との静電容量を使い接地する方式。このカウンターポイズが法に含まれていることを覚えておくこと。規則にカウンターポイズないと覚えていたのか、あると覚えていたのかいつも混乱する。法には含まれているのだ!!

職権による周波数の変更

電波法71条の職権による周波数等の変更では、突然人工衛星局が出てきて(?)となるが、これは、国際条約上の取り決めによって必要になる処置で、そういう国際性を帯びた問題は周波数の問題と人工衛星の位置の問題だからであろう。